TABLE TALK 「うちわ~涼を愉しむ~」
2020年07月27日(月)|TABLE TALK
梅雨明けが待たれる毎日、セミの声が早く聞きたいものです。夏の季節に欠かせないものの一つに「うちわ」があります。漢字では「団扇」と書き、その起源は古代中国と言われています。本来は鳥毛や芭蕉の葉などで作られ、虫を払い日除けとして翳していました。やがて、それが転じて邪気を払うことや儀式に使われるようになりました。奈良。平安の頃には、絹地などに縫いや絵を描いたものを見ることができます。今日でも、その名残に「すかし団扇」というものがあり、細竹の骨を見せた独特の美しさがあります。文様は秋草や流水文など四季折々のものがあり、玄関などに飾り邪気を払い四季を表す夏の小道具として「涼味」を演出してくれます。